09これがないと始まらない〜開業資金を用意しよう

開業資金

ビジネスをスタートするときに絶対に必要となるのが「お金」です。開業資金はどのようにして準備すればいいのでしょうか?

■自己資金を用意しよう

まずは,自分で資金が用意できるかどうか考えましょう。起業したい,と思い立ったら,経験を積んだり人脈を広げたりするととも に,開業資金を少しずつためていきます。目標に向かって計画的に資金を貯めていくことにより,夢の実現が具体的に見えてきますし, やる気も大きくなっていきます。 しかし,貯めたお金をすべて開業資金に充てることはしないでください。起業間もないころは自身の給与を取ることができない時期もあります。自分と家族の生活費をしっかりと考慮した後のお金を 開業資金に用います。そのためには自分や家族の生活費がどれくら いかかるか把握しておかなければなりません。

■金融機関から資金を調達

自己資金だけでは開業するのに足りない場合に,金融機関からお金を調達することを考えていきましょう。まずは,創業者向けに用意されているさまざまな融資制度のなかで代表的なものを確認してみましょう。

(1)日本政策金融公庫 新創業融資制度
【特徴】
・融資限度額:3,000 万
・自己資金:創業資金の総額の 1 / 10 以上
・利息:2 ~ 3%程度(創業者の状況によって異なる) (2)各都道府県,自治体の 創業関連の制度融資
【特徴】
・地域内の金融機関から融資を受ける,利率は自治体で定める。
・融資限度額:1,000 万~ 1,500 万の場合が多い。
・自己資金:創業資金総額の 1 / 2 以上を求める場合が多い。
・通常の利息に加えて,図 1 のように信用保証制度(注 1)に基づく保証料を払う。

(3)各地方自治体の支援制度

地方自治体によっては,都道府県の制度融資の利息部分や信用保 証料部分を助成する制度があります。 創業融資を受けるためには,「創業分野での技術・経験」がしっ かりあるか,という点と「自己資金の状況」をしっかり伝えてい く必要があります。主にこの 2 つの観点から,経験面・資金面と もに事業をスタートさせるための準備ができているかについて, チェックしていきます。

注 1 信用保証制度:創業希望者,中小企業・小規模事業者が金融 機関から「事業資金」を調達する際に,信用保証協会が保証 人となって融資を受けやすくなるようサポートする公的制度。 47 都道府県と横浜・川崎・名古屋・岐阜の4市にある。

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■起業時を後押しする創業関連補助金・助成金

平成 25 年より国の施策として,「創業促進補助金」が実施され ています。これは新たに創業(第二創業を含む)を行う者に対して,その創業等に要する経費の一部(平成 25 年度補正予算の場合は経 費の 2/3,最大 200 万円)を助成する事業で,新たな需要や雇用 の創出等を促し,わが国経済を活性化させることを目的としています。平成 26 年の募集では,全国で約 3,000 の事業者が採択されま した。また,地方自治体でも独自の創業者向けの補助制度を設けていることもあります。 これらは経費の一部を補助してもらえるという魅力的な制度ではありますが,あくまで「後払い」での補助ということを忘れてはなりません。自己資金または金融機関等からの融資によって,補助が下りるまで資金をつないでいく必要があります。また補助金をもらうには,審査基準をクリアしなければならず,地域への貢献度合いや,実現可能性が高い計画を考える必要があります。

 

■新しい資金調達「クラウド・ファンディング」

クラウド・ファンディングとは,不特定多数の人が他の人々や団 体に資金の提供や協力などを行うことです。一般に製品開発やプロ ジェクト推進には多額の資金が必要となりますが,クラウド・ファンディングでは,インターネットを通じて不特定多数の人々に比較 的少額の資金提供を呼びかけ,一定額が集まった時点で出資を実行することで,資金調達のリスク低減につなげています。日本でも, 芸術家支援,製品開発,社会活動など,さまざまなニーズに特化したファンドや,表 1 のように地域限定のファンドもはじまっています。

ソーシャル・メディアの発展によって個人でのプロジェクトの立 ち上げや告知が容易になったことで,事業に対する経営者の思いや 事業の魅力を純粋に判断してもらえるクラウド・ファンディングに よる資金調達が,新たな資金調達の選択肢として注目を集めていま す。 ただし,注意すべき点もあります。人々は想いに共感し出資をし てくれるのですから,事業をやり遂げる強い意志と実行力が求めら れます。そのため,クラウド・ファンディングのサイトに事業内容 をアップするためには,運営管理者と何度も打ち合わせを重ねて内 容をブラッシュアップしていきます。
また,インターネットを介し て不特定多数の方が気軽に参加できる,ということは金融知識や事 業経営に詳しくない方も出資することを意味します。したがって, 事業内容や金銭的リターンの有無や出資者のメリットについて分か りやすく説明していかないと,出資者との間でトラブルにつながることもあります。

近年は創業融資も申込み要件が緩やかになり,また創業助成制度を用意するなど,国や自治体をあげて起業を後押ししています。このように開業資金を得る選択肢がいろいろ増えてきましたが,すべてにおいて重要なのは計画的に開業しようという想いです。想いを周りにしっかりと伝えて資金調達を行っていきましょう。

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